『ジョブ理論』早わかり実践セミナーに参加した話
【2018.05.18なぜ、人はミルクシェイクを「雇う」のか?クリステンセンの『ジョブ理論』早わかり実践セミナー】
杉田先輩が所属するIMJさんが主催したジョブ理論のセミナーに参加させていただきました!!
今はジョブ理論だ!!!ジョブを見つけろ!!!っていうけどジョブ理論ってなんなのさ!!!UXDと結局何が違うんじゃ!!!!!!ユーザーのニーズとジョブって何が違うんじゃ!!!!という思いの元今回のセミナーに足を運びました。
(5/18時点で講師である樽本先生のUXリサーチの道具箱をまだ読めてない状態ですのでそれ本読めば答えあるよという内容も書いてある可能性があります)
UXとジョブ理論は同レイヤーの話ではない!!!!
UXDの中にジョブ理論という考え方があるんだ!!!
という感じで落ち着きました。
■人が何かを新たに始める時の仕組みの話
不満と期待
惰性と不安
これが互いに引っ張りあって買うか買わないかを決めるという話。
よくよく考えれば当たり前だがこうやって言語化されるとなるほどなと思った。
あれっこれってバリュープロポジションマップと似ているでは……?
ペインとゲイン
ペインリリーバーとゲインクリエイター……?
ちょっと違うけど.....
要するに人が何かをするときにはそれをするのに求めていることがあって(=ゲイン=期待)一方でできない理由があって(=ペイン=不安)それに対してそれぞれ対抗策が必要(不満に対する対抗策=ゲインクリエイター、惰性に対する対抗策=ペインリリーバー)ということ......?ゴリ押し感は否めないけど......
ここでテレビショッピングの例が出てきた。
「不満=お掃除するのにコード邪魔ですよね!」
「期待=軽くて持ち運び楽々!」
「惰性の打破=今なら掃除機下取りサービス付き!」
「不安の緩和=30日以内なら返却OK!」
≈
■ジョブとニーズの話
ジョブ視点でユーザーのジョブを見つけよう!とかいうけどジョブってなんじゃ!!UXでいうニーズと何が違うんじゃ!!!とモヤモヤしてた。
ジョブっていうのはUXの手法でいう上位下位法の行為欲求と本質的欲求の部分になるらしい。ニーズっていうと表面的欲求もニーズになってしまうけどジョブになると「何を解決するためにその行為を行ったのか?(=なぜそのものを雇用したのか)」ということらしい。つまりニーズの中でもより本質的欲求しますに近いものがジョブ(?)ということ(?)
まあ何が言いたいかというと結局ジョブもニーズも大して変わらない。言語が違うだけ。
■UXデザインとジョブ理論の話
ジョブ理論と比較するのって「上位下位分析法」とか「親和図法」といった手法であってUXDという考え方ではないのだろうなと思った。
ユーザーの本質的欲求を抜き打ちたいんだったらインタビューして上位下位で分析すればいい。あなたの本当になりたい姿、叶えます。
逆に競合はどこかリフレーミングしたいのならジョブ的思考で考えればいい。あくまで競合を洗い出すためであってそこから新たにサービス開発しようと思ったらまたもう人ステップ踏む必要がある。既存のサービスがあることが前提でそこから発展させていきましょう!
ジョブやニーズを求めるということは同じであってもそれを何のために使うかは違うのかな。
たどり着くまでの手段が違うだけで目的地は同じ。
結局は手法によって用途は違うよね!という程度な気がする。
■製品スペックとジョブスペックの話
結局はこれってUX言語でいう機能と体験(=シーン、ストーリー)なんだと思う。
ユーザーにとってジョブスペックがクリアしてなければ製品スペックを気にするまで行かない。
ユーザーにとっての目的をクリアできなければどんなに機能が優れていてもそのものを購入することはない。
より優れた体験をするためには優れた機能がなくてはならない。いかに優れた機能があったとしてもそれが求める体験と一致しなければ優れた体験にはならない。
ほぼほぼ同じ(?)
■遠藤的ジョブ理論で考える強み
ジョブ理論を考える上で絶対に市場の把握が必要。なぜなら同種のプロダクトでしか解決できないことはそれはジョブではないから。
つまりジョブ理論で考える時点で従来の考え方(=同種との争い)から離れることになるため、市場のリフレーミングができる。
必然的にビジネス的な視点が入る。
→既存のものの視点のリフレーミング
今までのUX(調査、分析、コンセプト......)
あくまでユーザー中心
だから競合はどこ?とかこの領域なら勝負をかけられるみたいなビジネス的視点は抜ける。
■感想
この1時間程度のWSでジョブを見つけ出して新しくそのジョブのためにどのようにアプローチするかということが(浅いながらも)できてしまったことが本当に悔しい!!!!!!普段私たちはあんなに時間をかけてユーザーインタビューして分析してようやくニーズ抽出してアーーーーーこれ本当は本質的欲求じゃなーいウワアアってなりながらやってるのにこんな短期間でできてしまったことが悔しい!!!!!!!!悔しい!!!!!
でも今回こんな風にWSで結構サクサクできたのってこのセミナーに参加してる人が普段からUXデザインに携わってる人でモノじゃなくてコトをベースにした考え方ができているからなんだろうなとは思った。
ジョブってのは結局のところUXデザインの手法のバリュープロポジションマップの右の一部であり、現状の可視化でしかない。
でも現状(ASIS)を理解してない人は未来(TOBE)は作れない。その現状を理解するための手法の一つとしてのジョブ理論。
私の中でジョブ理論が破壊的イノベーションの足がかりだ!!!と言われて本を読んでもあまり「それ予想外!!!めっちゃ以外!!!」とならなかった。逆になんでこんなに「新時代のバイブル」みたいな扱いを受けているんだろうと疑問に思ってた。
その理由ってただ単に自分が知識不足でジョブ理論をうまく咀嚼できてなかったからかなと思っていたけど、ジョブ理論の軸である「ユーザーはジョブを解決するためにものを雇用する」という考え方が私に中で「そんなの当たり前じゃん」という風に思ってたからかもしれない。
UXの視点で考えれば「コトベース」で考えることは当たり前なわけであり、製品スペックが優れてる!と言われてもそれユーザーのニーズにあってなければ意味ないという風に思うのは自然だ。
よくよく考えればジョブの考え方ってUXDの手法の一つなんだからそりゃそうだ。
普段からユーザーの本質的欲求はなんだ!!というのを普段からやってれば「えっ!製品スペック考えてれば売れるでしょ!出来が良ければモノは売れるん時代はもう終わっちゃったの??」と衝撃を受けるわけがないんだよなぁ。
もちろんマーガリンの競合がオリーブオイルだと言われて「そういう捉え方があるのか!」とは思う。でも「まあニーズが同じなら競合になりえるのは当たり前だよな」という風に考える。
なんだかスッキリした。
ジョブ理論の考え方というのはあくまでUXDの手法の中のバリュープロポジションというよりビジネスよりの手法の中にある「ジョブ」という視点から同じジョブを持つもの同士は業種は違っても競合相手になりうるよ。そのこと忘れてサービス開発してるとどれだけ業界シェアが大きい会社でも知らない間に別の業種に喰われるから気をつけろよということなのかなと思った。
ジョブで考えてイノベーションを起こそう!というのはそうなると少し違う気がする。
イノベーションを起こしたサービスは全てジョブを捉えているというだけでジョブを捉えただけではイノベーションは起きない?。
ジョブを捉えるのはあくまでASISでイノベーションを起こすためにはTOBEを考えてある必要がある。
でもTOBEを考えるためにはASIS無しでは語れない(現状を知らずに未来を語るなということ)
そのASISを捉えるのに「ジョブ」という視点があるよ!というだけなのかな。
色々な方面から怒られそうだ。
UX的思考をビジネス向けに翻訳してわかりやすくしたのがジョブ理論で元々UX畑で育った私はそれをまたUX的言語に再翻訳してなるほどねとなっている感じだった。
あくまで遠藤の自己解釈なのでその解釈違うよという人はぜひコメントや遠藤にメッセンジャーを飛ばしてくださると幸いです。
今回の話とは全く関係ないのですが数年ぶりに逆方向の電車に乗り間違えました。
午前中に早めに六本木付近に行って麻布十番らへんをウロウロ練り歩こうと思ってたのに新宿駅で迷い大江戸線で逆方向の電車に乗ったせいでめちゃくちゃ時間ギリギリになってとても悲しかったです。前日の夜にどこらへん歩こうかウキウキしながら計画を立てていたこともありより悲しみが深いです。
DMMの草たちから発せられる(?)マイナスイオンに心を癒されました。
来週もまた東京に行く予定があるので都内散歩チャレンジしようと思います。